恋と介が玄関に出ていくと、そこには理央と美風が居た。
宗介は美風を見てむっとした顔をした。
「おはよう上野くん、恋。」
「樋山くんも来たの?」
「新田さんが行くって聞いて。駒井に誘われたんだ。」
「壁新聞って、どうせ僕たちの事黒白なんちゃらって言って騒ぎ立ててるだけだぞ。わざわざ見に行くなんて趣味悪い。目立ちたがりみたい。どうせしょうもない事だけ選んで書き立ててるに違いないんだから。下らない。」
「騒がれるのはもう慣れた。新田さんと一緒に出掛けられるの嬉しい。新田さんが行くなら、僕は行くよ。どこにでも。」
美風が続けた。
「もっとも、上野は来ないらしいね。僥倖。」
恋が頷くと宗介はちっと舌打ちをした。
それから、口を開いて、
「恋、そこで待ってな。部屋で着替えてくる。」
と宣言した。
「えっ宗介一緒に来てくれるの?」
「樋山が恋にくっついて行くならね。誰かさんが浮気しないか見張りに。あー面倒くさ。」
「最初からその予定。みんなで行かなきゃ楽しくないよ。今日は楽しみだね。」
理央が言った。
恋と理央と美風は宗介が着替えてくるのを玄関で待って、それから靴を履いて出発した。


