学校から家に帰った宗介は、ソファに鞄を置くとリビングのカレンダーの前に立って、黒いサインペンで日付に印を付けた。
今年星祭りで告白して恋と付き合おうというのは、前々からの宗介の目標だった。
宗介は誰よりも恋を好きだという自信があったし、他の誰かが恋を奪おうとするのもいつもやんわり排除し続けていた。
小さい頃から、恋は自分のものだと思っていたが、恋の方ではどう思っているかまだ分からなかった。
────自分が想うくらい、恋が自分を想ってくれたら。
宗介はため息を付くと、しばらくソファに座って部屋を眺めていた。
