入浴するため恋がバスルームに向かうと、広いリビングで宗介と美風は2人きりになった。
「部屋戻る」
伸びをしながら宗介が言った。
「恋が居ないのに、下に居る意味ない。僕はお前と話す気はない。」
「待てよ。」
ダイニングからホットコーヒーを飲んでいた美風が宗介を呼び止めた。
「何だよ。」
宗介が聞くと、美風はテーブルに頬杖をついたまま、ちょっと真面目な顔つきをした。
「同盟。」
「は?」
美風はテーブルに頬杖をついたまま首を傾けてソファに座っている宗介を見下ろした。
「だから、同盟組めよ。これから新田さんを守る。何があっても誰にも傷つけさせない。」
「……」
「僕が居なくなったら、お前しか残らない。狐のチビスケは年下だし。新田さんを守れるのは、どっちにしろ僕かお前かだ。これからずっと。約束しろよ。」
「……そんなの僕だけで充分。お前は必要ない。一生僕だけでそうしてやる。」
「僕は一生新田さんを追う。そのけじめ。1人より2人の方が新田さんを守りやすい。もちろん新田さんには言わない。僕たちの秘密だ。気にするの分かってるし。僕は新田さんを傷つけるものが許せないんだ。これから壊れない崩れない、絶対の同盟、組めよ。」
宗介は首を傾げると天井を見上げた。
恋を守る。
これから何があっても。
その決意は揺るがなかった。
「……分かった。」
