駅から歩いて水族館へ着くと、チケット売り場の入り口の足元から天井まで魚の泳ぐ大パノラマが恋達を出迎えた。
「見て見て、あの魚餌食べてる!」
理央が言ったので見ると、ガラスの向こう側で大きな銀色の魚が恋達の方を向いて食事をしていた。
「水族館って薄暗くてロマンチックだよね。光の感じが好き。」
「ね。ゆっくり泳ぐ魚も優雅だし。色んな魚が居るし。綺麗だよね。」
「見てくださいあっち、恋、タコが泳いでますよ。可愛くはないですね。」
「魚は暇そうだな。なんにもする事ないんだから。」
美風が美しい魚の写真を撮ろうと持ってきていたカメラを向けると、その美風に伊鞠と桂香が2人ですかさずカメラを向けた。
「……何ですか。」
フォーカスされた美風はカメラを持つ手を下げて怒り笑いした。
「趣味の写真を楽しむ白王子。貴重な撮影シーン。撮って良いわよね?」
「……オフショット」
「撮らないでください。写真撮られるの嫌いだって言ってるでしょう。やめてください、ほんとに嫌いなんだから。待っててもポーズなんか取りませんよ。だから笑ってないで。……ああもう、撮る気なくした。」
美風はカメラを閉まってしまった。
「僕もカメラ持ってきました」
律が言うと、鞄の中からカメラを取り出した。
「ビデオモードにするんですよ。恋、こっち見てください。今撮ってますよ。」
恋が律の方を見ると、隣に居た宗介が恋の頭に手を乗せてポーズを取った。
恋の横で理央がピースサインをした。
「加納さん達も撮ります。普段撮る側が撮られるって面白いし。滅多にないでしょう?。」
「あら……確かにそうね。」
伊鞠と桂香は2人でポーズを決めた。
