幼なじみは狐の子。〜黒白王子の三角関係が始動する〜




 
 しばらくみんなで泳いでから、恋達はプールサイドの屋根のある休憩エリアへ休憩しに行った。


 
「僕チーズバーガー。」

「ベーコンレタスバーガー1個、ドリンクはコーラで。サイドはポテトで。」



 眩しい日差しのよく当たる赤と白の縞々の庇の売店で、恋達は食べ物を買った。



「こんだけ泳げば十分だよな。結構空いてて、自由に泳げた。ほぼ貸し切りだったよな。」

「今日は楽しかった。充実した。泳いだの久しぶりだったしね。今日は新品のゴーグル使ったけど、調子良かったよ。」

「時に新田さん、質問よ。何が一番楽しかった?」

「波のプールかなあ。」

「……写真。」



 桂香のカメラに向かって理央がピースサインをした。
 桂香は休憩する恋達をパシャリと1枚撮った。



「時に向井くん。向井くんは三角関係の頂点の新田恋とどういうご関係?」

「お互いを唯一無二に思う関係です。その三角関係、僕も加えてくれて良いですよ。恋のこと競ってるんで。僕が競り落としますよ。」

「加納先輩取材しないでくれません?」



 宗介がお茶を飲みながら迷惑そうに言った。


「新田さん、口開けて」

 
 恋が口を開けると美風がポテトを押し込んだ。
 宗介がそれを見て黙って食べている恋の頭をパチンと叩いた。