幼なじみは狐の子。〜黒白王子の三角関係が始動する〜



 


 
「僕はこの町に住んでたんだ。静かな良い所だよ。もっとも今の方が良いけど。プールまで案内するね。」

  
 電車に乗って美風の案内で着いたプールは大きなアミューズメントパークの様になっていた。
 恋達は着替えのために一旦別れてから、プールのエリア内で落ち合った。


 
「カメラが濡れないか心配ね。機械は水で壊れちゃうから。でも持たない訳にはいかないし。しょうがないわね。」

「……防水」



 プールについて水着を着た伊鞠と桂香は、ひとまずとプールの園内の景色の写真を撮り始めた。

 水色のビキニを着た恋は、ストレッチをしてから、理央と明日香と一緒にプールに飛び込んだ。



「恋!恋その水着可愛いね!。シンプルな水色でイルカって感じ。恋のイメージにぴったりだよ。」

「理央も。カラフルなドットは理央って感じだね。元気いっぱい。明日香もピンクって感じだし。」

「この水着隣町のショッピングモールのだよ。セール品。安かった。値段見たらびっくりするよ。ピンクなのは気に入ってるけど、本当はズボンとセットのが欲しかったんだ。」



 しばらく泳いでいると、大きな浮き輪を持った美風や宗介達が同じプールに入って来た。


 
「新田さん、一緒に泳ごう。流れるプールで2人で流れようよ。水が冷たくて気持ちいいね。」

「ああこら恋樋山について行くな!。お前がそんなだと、僕に優しくされないよ。ほら手。恋。」

「ここでは狐にはなれませんね。迷惑になるから。もちろん狐も泳げるんですけどね。」

「向井、狐って何?。新田も樋山もよく狐の話してるんだ。謎。上野も時々言ってる。」



 恋達はしばらく波のプールを泳いで、次に流れるプールを泳いで、あまり時間が経たないうちにみんなでウォータースライダーに乗った。