幼なじみは狐の子。〜黒白王子の三角関係が始動する〜










 図書館はいつも通り盛況だった。

 
「この資料も駄目。レポートに使えない。」

 
 宗介が言った。


「じゃあどれなら良いって言うの?」


 恋が聞いた。


「新田さん、最初から、もっと大判の資料探さなきゃだよ。これじゃあ見にくい。第一カラーじゃないと。」


 美風が優しく言った。


「その通り。レポートってものを分かってない。まったく。恋、出典もちゃんと控えるんだからね。」


 宗介が駄目だしをしてから注意した。