幼なじみは狐の子。〜黒白王子の三角関係が始動する〜




 宗介を先頭に、杖で銀色の光を光らせながら、一行は塔の中を進んだ。

 塔の中は壁伝いに螺旋状の傾斜があって、真ん中は広い空洞になっていた。


 
「恋、足元気を付けろよ。躓くなよ。」

「新田さん、不安だったら、僕につかまってても良いよ」

「うざ。そういうのは彼氏の権利。恋。」

「大丈夫、二人とも」

「最上階まで行けばすぐゲートは開きますよ。心配ないです。ちょっと掛かりますけどね。」