パレードの通りは、人がたくさん居た。
大勢の人波に押され、恋は、ふいに宗介を見失ってしまった。
振り向くと美風も律も居なかった。
さてどうしようと思いながら、恋は手近にあった大通りの端にあるベンチに腰掛けた。
「何してるんですか?」
ポケットから魔法の位置探査レーダーを出していじっていると、ふいに後ろから声がした。
「律」
「探しましたよ。まったく。すぐいなくなっちゃうんだから。」
律はそれから恋を見つめて呟いた。
「僕なら、いなくなった恋をすぐ探してあげられるのにな。必ず見つけ出してあげられる。この世界で。」
「えっ……」
「……恋。」
「恋!」
律が何か言いかけた所で宗介と美風がこちらへ歩いてきた。
「探した。だから、居なくなるなって言ってるだろ!」
「新田さんどこいたの?。パレード中に忽然と居なくなるんだもん。城下町とはいえ、危ないよ」
「まったく僕が居ないと駄目なんだから。さっさとレーダーしまいな。もう行くんだから。早く。」
恋が律の方を見上げると律は儚げに微笑んだ。
「なんでもないです。」



