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「恋!」
「ちょっと待って」
次の町はファッションの町だったので、酔狂に恋はお洒落をしていた。
ハートのプリントのTシャツに、普段は履かない柔らかい素材のスカート。足にはシンプルなサンダルを履こうと思っていた。
髪を捻って結い上げた所で、部屋に宗介が来たのだ。
宗介は普段着に異世界人の証拠である紺色のローブを纏っていた。
「早くしな。」
「もうちょっとだけ待って。」
恋は、髪を髪飾りでとめると、ローブを持ってリビングへ向かった。
ローブを着て準備してもう待っていた美風は、恋を一目見るなり笑顔で言った。
「新田さん今日は髪型違うんだね。可愛い。」
「ありがとう」
「歩きに行くんだから洒落込んで行く所じゃないの。もう。まったく。」
宗介がそっけなく言った。
恋は、上から紺色のローブを着込みながら、今日はどんな町だろう、と想像をした。


