◆◇◆
紺色のローブを纏った恋たちは、汽車の停まった駅で切符を買っていた。
「切符貰ったらなくすなよ、恋。お前はそそっかしいんだから。どっちのポケットに入れたか、先に僕に言う事。周りの人をじろじろ見ない。行く先の事を考えて、しゃんとする。」
「新田さん、ふらふらしない方が良いよ。駅とはいえはぐれたら面倒だから。珍しいな。電車じゃなくて汽車なんだ。古い映画で見たことある。」
列車に乗り込むと、座席はコンパートメントになっていた。宗介の向かい側に、恋と美風が座る。
「新田さん、汽車に乗ったことある?」
「ない。蒸気で走るのかな。」
「僕もない。多分魔法で動かしてるんだ。魔法の力って、色々応用できるから。そういう話演習場でするんだ。色んな魔法があるんだって。」
「恋、寝ててもいいぞ。疲れてるならだけど。着いたら起こすから。狐になってだっこしてやっても良いし。」
ガタンゴトンガタンゴトンと汽車が揺れる。
