幼なじみは狐の子。〜黒白王子の三角関係が始動する〜








 間もなく向こうの方から恋と理央が連れ立ってやって来た。


「おはよう」


 理央が言った。



「珍しい組み合わせの二人組だったね。待ってる時何を話してたの?」

「何も。」



 美風が言った。



「こいつと話すことなんてない。」

「別に。」



 宗介が言った。



「男は黙ってられるんだ。嫌いな奴と居ても、問題なく。だから今日はさっきまで一言も喋ってない。」

「ちょっと喋った方が大人かなとも思ったけど、別にに喋る事ないし。上野に愛想まくなら、犬にまいた方がまし。無意味だもん。」

「失礼な事言う奴だな。駒井、なんで樋山を誘うんだよ?。迷惑。樋山なんて誘わなくて良かったのに。なんで来たんだよ、樋山?。」

「僕は新田さんに会いに来たんだ。上野が来るのが悪いんだろ。お前さえ居なければ友達込みのデートになるんだ。お前は来なくて良かったのに。」

「まあまあ二人とも、今日は和やかに行こうよ。」



 笑いながら理央が言って、4人は歩き出した。