「そうだね。ここには『佐藤』って書いてある。だけど佐藤さんはいっぱいいるし」 楓が表札をじっくり見る。とはいえ『佐藤』以外表札には書かれていない。 そこで華恋さんがインターフォンを押してから、ノックした。果たして誰が出てくるのかな? 間違いだったら、謝らなくちゃ。 それと同時に誰かしら家でいるといいな。もし誰もいなかったら、この家に華恋さんの父親が住んでいるかどうかも分からないからさ。 インターフォンが鳴って少し経ってから、ドアが開いた。