「そうですね。ユウさんはどっちかというと白い勿忘草のような儚さはあっても、遊ぶって感じとはほど遠いです」
「でしょでしょ。小さい頃からあっていないなと思ったのです。ユウ本人もそう思っていて、フルネームを名乗ることはほとんどありませんでした」
何があってもカタカナの『ユウ』で大抵は済ませていたのだ。従ってフルネームをユウが使うのは、テストや公式行事くらいだったと思う。
「あーでも長いですから、なかなか名乗りづらいです。それに『ゆうちょうか』って漢字がないと、どういうことかもよく分からないですし」
「パンジーの別名なのですが、分かりづらいです」
遊蝶花はパンジーの別名だ。でも最近その名前は使われないのか、パンジーは聞いても遊蝶花って名前はよく聞かない。そこで紺夏さんが遊蝶花をイメージしづらいのは当たり前だ。



