マジックアワー

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  大学終わり。瞬と、美優と勇人の3人で居酒屋にきた。
  「え、結婚しちゃったの?」
  「そう」
  「瞬が必死こいてバイトしてる間に?結婚しちゃったの?」
  「うん」
  「1,2ヶ月会ってないうちに他の男作ったってこと?」
  美優が眉間に皺を寄せる。勇人は、なんのこっちゃわからん、という具合に2人の話を聞いていた。
  「なんの話?」
  「瞬の好きな子が結婚しちゃったんだってー」
  美優が言う。
  「お前好きな子いたの⁉︎」
  「え〜、せっかくあんな頑張ってたのにねぇ」
  美優がタバコを指に挟んで頬杖をつく。勇人が手をポン、と叩く。
  「わかった。瞬はその子のためにバイトまで始めたのに、バイトに必死になりすぎて、その間その子を放置したせいで、他の人と結婚しちゃいました、ってそういうことだろ。バカだな〜。お前って意外と鈍感?」
  勇人がいひひ、って笑う。すかさず美優がその額を叩く。ペチン、といい音がした。
  「なんも知らないやつがわかったように言うな」
  勇人が目をぱちくりさせる。なんで叩かれたのかわからん、という顔だった。
  「俺が1ヶ月いなかったのは君のためだったんだよ、って言えばよかったのに!」
  美優がもどかしそうに言う。
  「言えないよ、だってもう結婚したんだよ。ていうか、なんで気づけなかったんだろう」
  瞬は頬杖をついて考えこむ。瞬がバイトに勤しんで病院に行ってなかったのは、たかだか1ヶ月。前に会ったときは、沙耶は恋人がいるような素ぶりはしていなかった。というか、沙耶の好きな人は自分だと思っていた。沙耶は自分に好意を持っていると思っていたのに、それは勘違いだったのか。
  「俺の勘違いだったのかなぁ」
  「それは、わかんないけど。その子は旦那さんのこと好きなの?」
  美優が言う。瞬が美優を見る。
  「どういう意味?」
  美優がかぶりを振る。
  「いや、なんでもない」