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沙耶は働き、入院費を工面しようとするが、やがて立ち行かなくなった。幾らか入院費の未納ができた。このままだと沙耶の母はこの病院を追い出されてしまう。
「親父、なんとかしてあげられないのか」
ある日、瞬は父を呼び止めて、説得を試みた。
「そうは言ってもなあ」
「どうにかなんだろ、ひとり分くらい」
あのなあ、と瞬の父が振り返る。
「お前はこれからもそうやっていちいち患者に同情して、その度に助けてやるつもりか?」
父の言っていることはわかる。でもだからって、沙耶を放っておくことはできなかった。
沙耶は働き、入院費を工面しようとするが、やがて立ち行かなくなった。幾らか入院費の未納ができた。このままだと沙耶の母はこの病院を追い出されてしまう。
「親父、なんとかしてあげられないのか」
ある日、瞬は父を呼び止めて、説得を試みた。
「そうは言ってもなあ」
「どうにかなんだろ、ひとり分くらい」
あのなあ、と瞬の父が振り返る。
「お前はこれからもそうやっていちいち患者に同情して、その度に助けてやるつもりか?」
父の言っていることはわかる。でもだからって、沙耶を放っておくことはできなかった。



