どっとくる精神的な疲労を誤魔化すように給湯室の洗い場に向かい合う。
「高坂〜〜、斉藤ちゃんが「高坂さんまじ大好き一生ついていきます!」って騒いでるよ」
次に入ってきたのは2つ上の先輩立花さん。
立花さんは、私の入社時のOJTで基本のキから教えてくれた先輩なので、今となっては社内で一番気を抜いて話せる存在だった。
今年30になるというのに美しさは健在。
健在どころか磨かれているように見える立花さんも産休を経て復帰した組。
だけどイマドキ夫婦の立花さんは時短という働き方は選ばず、保育園を活用して共働きで育児を両立している。
「斉藤さん大袈裟だからな〜」
笑いながら立花さんを見ると、切長の綺麗な目が優しく目尻を下げていた。
「……だって、めでたいことなのに可哀想じゃないですか。プライベートも応援してあげなきゃ。ただ、不満に思われるのもあると思うので、残るメンバーに負担が増えないように、仕事の割り振りは調整してみせますよ」
「さすが、憧れの高坂さん」
茶化すようにいう立花さんを睨むと、彼女は高らかに笑い声をあげた。
後輩たちを守らなきゃいけない。
こう思う時、自分は強い人間でいられた。
私はその感覚を、どこか誇らしく思っていた。
「高坂〜〜、斉藤ちゃんが「高坂さんまじ大好き一生ついていきます!」って騒いでるよ」
次に入ってきたのは2つ上の先輩立花さん。
立花さんは、私の入社時のOJTで基本のキから教えてくれた先輩なので、今となっては社内で一番気を抜いて話せる存在だった。
今年30になるというのに美しさは健在。
健在どころか磨かれているように見える立花さんも産休を経て復帰した組。
だけどイマドキ夫婦の立花さんは時短という働き方は選ばず、保育園を活用して共働きで育児を両立している。
「斉藤さん大袈裟だからな〜」
笑いながら立花さんを見ると、切長の綺麗な目が優しく目尻を下げていた。
「……だって、めでたいことなのに可哀想じゃないですか。プライベートも応援してあげなきゃ。ただ、不満に思われるのもあると思うので、残るメンバーに負担が増えないように、仕事の割り振りは調整してみせますよ」
「さすが、憧れの高坂さん」
茶化すようにいう立花さんを睨むと、彼女は高らかに笑い声をあげた。
後輩たちを守らなきゃいけない。
こう思う時、自分は強い人間でいられた。
私はその感覚を、どこか誇らしく思っていた。



