ただ、私を一人の〇〇として見てくれた

「よく頑張ったな、硯里!」

「じゃあ硯里が次に自己紹介してもらいたい子を指名してくれ!指名した理由もつけたかったらつけていいぞ〜」




―うーん、誰にしよう、、
そうだ、瀧くんにしよう!さっきまで散々揶揄(からか)われてたし、今こそ仕返しのチャンス!!





「は、はい!じゃあ私が指名するのは隣の席に座ってる瀧慧吾(たきけいご)くんです!理由は雰囲気とか笑顔は凄く優しいのに、息をするように人をおちょくって来るところにギャップを感じたからです(ニコッ)」





―言えた!流石に本人と面と向かって言っても負かされる予感しかなかったから、皆の前で言ってやった方がちょっとスッキリするかも!





その途端クラス中でドッと笑い声が響き渡る―





「…んのやろぉ、、後で覚えてろ、、」




―あれ、なんか急に寒気が、、、き、気の所為だよね?






「ハハハッ!言うな硯里も!じゃ面白い紹介をしてくれた硯里のご指名だ!瀧、自己紹介を頼む!」




瀧は私を一瞥(いちべつ)して立ち上がる―



「…………はい(ニコッ)、先程の硯里の面白味(・・・)のある紹介をしてもらった瀧慧吾(たきけいご)です。趣味は旅行とスポーツでアウトドア派だと思います。高校生活では学業やイベント行事に力を入れて取り組み、最高の思い出を作っていきたいです。よろしくお願いします」





瀧はクラスの拍手を受けながら座り、私に顔を向け小声でこう言った―





「硯里、後で話したい事沢山あるから逃げんなよ?(ニコッ)」






―うわっ、笑ってる筈なのに笑顔が怖く見えるんだけど?!しかも名前呼びじゃなくて名字呼び、相当きてそうな予感、、
ここは逃げるが勝ちだよね、うん








「う、うん。わ、分かってるよ」








「…………そっか。」



(こいつ、目を逸らしてんな、、逃げようって考えてるのが顔に出てんぞ、ククッ)



と言いながら瀧は前を向いた。