ただ、私を一人の〇〇として見てくれた

「じゃあ記念すべき1人目は〜、硯里!」


―長い沈黙(ちんもく)




「…………え?」


「ブハッ」





と私はつい間の抜けた声が出てしまった。




―桃の百面相をずっと隣で見ていた瀧は、一連の流れの末に選ばれたのが桃だった事に耐えきれず桃の困惑声(こんわくごえ)とほぼ同時に吹き出してしまった






「せ、先生!」



「どうした?」



「何で私なんですか!?」





―隣から吹き出すような笑い声が、、いや絶対聞こえたけど!!取り敢えず今は先生が優先!




「言っただろう?先生がクラスの中で気になった名前の生徒を選ぶと、その中で硯里の名前は響きが良かったからな、だから選ばせてもらった!」





―ぅぅ、そ、そんな〜!





「さ!そんな緊張することはないぞ、軽い自己紹介でもいい、頑張れ!」



―もうヤケクソだ!早く立って自己紹介して、すぐ座る!よし!



と私は席を立って座るまでの流れをシミュレーションしながら椅子から立ち上がった




「あ、あの、、は、はじめまして!硯里桃(すずりもも)です。趣味は歌う事と音楽を聴くこと、あ、あと読書とか色々あります。高校生活では自分に自信を持って3年間を送っていきたいって思ってます、、え、えと、、よろしくお願いします!」


と、座る。





―ふ〜!!き、緊張した〜!!緊張で変な事口走ってないよね?!




と、考えているとクラスの全員から沢山の拍手が送られてきた。



「ククッ、やるじゃん…」


その様子を見ていた瀧も拍手をしながら、緊張してても言う事はちゃんとしっかり言えるんだなと感心していた