ーーー叶わない恋だとそう、思っていた。


だけど、案外身近に居るんだね。



「ーーーうわ!いったーい・・・」

私は、転んでしまった。

だって、冬だし?雪降ってるし?凍ってるし?

普通足をもってかれて、転ぶよね?

(あー、本当に痛い)

そう、ここはよく雪が降る地域。

雪山。

仕事は、町中だけど。

なぜに歩いているのかというと...ゴミが入っている倉庫が外にあるから。

むしろ、ちょい坂。

ほんと、危ないよ。


「ーーーケガは、大丈夫か?」

「はい・・・なんとーーーか・・・?!」

「?」

「大山刑事?!」

「お?俺のこと知ってるのか?」

「知ってるもなにも...それより、どうかしたんですか?」

「あ、そうそう。お金を払わないで車で逃亡したやつっていうホテルは、ここであってるか?」

「はい。あってます。ご案内しますね?」

「ありがたい」

目の前に、推しが?!

なぜに?!え?!ど、どういうこと?

あー、確か朝にリーダーが騒いでたわ。

思い出した。

「こちらです」


私は、フロントに大山刑事を案内した。


「では、私はお仕事に戻るので」

その場から、逃げようと思ったら、リーダーに止められた。

「居て」

「え!わ...かりました」


わぁーわぁー!!推しが目の前にいる。

目の保養だわーって、大山刑事って...ダンディー...惚れちゃうわ。


あれから1時間ぐらいかな?事情徴収が終わり大山刑事が去ろうとしたとき私に振りかえって「ーーーこれ、俺の電話番号だから。なんかあってもなくっても登録しとけよー」と言って今度こそホテルをあとにしたのだった。