夢か現か出会う君

作戦決行の放課後。俺たちは2のA教室の近くで待ち伏せをしていた。
だんだん大勢の足音の音が近づいてきた。
ちらっと見るとたくさんの女子生徒だった。人数は少ないが他校生もいる。
なんでこんなことが起きているんだ?
人の波が過ぎ去った。
その人たち全員が教室に入ってから俺たちは突入しようとした。
今度は少人数、いや1人の足音が近づいてきた。
玲菜だった。
「れいな?」
俺は思わず口にしようとしていた。
その瞬間海音に口を抑えられ。
「ばか」
と小声で言われた。
衝動的だったんだ、仕方ないじゃないか。
玲菜が教室に入り俺たちは聞き耳を立てる。、
「ねぇ浜名さん」
「なんで、しょうか」
「あなた何やったかわかってないの?」
「私たちから祐斗君をとったのよ」
「みんなの祐斗君をひとりがとるなんて許されないのよ!」
玲菜じゃない声が口々に玲菜を責め立てる。
「え、えと、」
「祐斗君と縁を切りなさい!!」
ああ、もうダメだ我慢できない。
海音に掴まれた腕を払い、ガラッと教室の扉を開ける。
黄色い声が上がる。
「ちょっ、祐斗!」
「え、祐斗君?なぜここに、?」
玲菜は困惑していたと同時に安堵した表情だ。
「俺のファンクラブだかなんだか知らないけど」
いつもとは打って変わって冷淡で低い声になった祐斗。その様子が怖かったのか肩を抱き合う人達。
「俺の友達に手を出したりするのはさすがにヤバいぞ」
「だ、だって」
「だって?だっても何もあるか好かれるのは喜ばしいことだけど友達が傷つくのは嫌だぞ」
そう言って俺は玲菜を無意識に抱き寄せた。
彼女は震えていた。口が止まらない。俺こんなに怒ってたのか?
ファンクラブの一部は目が潤んでいる。
「ファンクラブを作るのは自由にしていいがこんな行動はやめにして欲しい」
周りを見回したら朝陽がいた。
気まずそうに目を逸らす。
「今朝の騒動は誰がやったんだ、」
沈黙が訪れる。誰もが口を閉ざす静かな状況を引き裂く1人の声。
「私です、」
その声の主は意外な人物だった。
朝陽、相川朝陽副委員長だった。
「少しは人の気持ちを考えろよ、」
簡単に人は死ぬんだ、さっきまでの威勢が嘘のように俺の声はか細くなっていた。
「もうやらないって、約束できるか?」
「うん、」
「俺はみんなに聞いてる」
「はい、、」
ファンクラブ会員が口を揃えて言う。
「じゃあ用はこれだけだから行こう」
玲菜の手を掴んで教室を出る。
「あ、うん」
ふたりが去った教室は唖然とした表情で目を合わせる。
「怖かった、けど、今のふたり結構、、いい雰囲気すぎる、れいゆうカプ、、、ファンクラ作るか、」
「私はいる!」
「私も!」
「ちょっと目の保養すぎる、」
「美男子美少女カプやばい」
その声はふたりには届かなかった。
「また変なファンクラブ作られてる」
海音には届いてたようだ。
場面は変わってふたりの所
「ごめん」
「なんで謝るんですか助けられて嬉しかったです」
「それなら良かった、」
やりすぎたと思っていたが感謝されるなら、
「あ、あの、手、」
手?って、繋いだままだった!!!!
「ご、ごごごごめん!」
「い、いえ、大丈夫です」
そこをれいゆうカプファンクラブが見守っていましたとさ。