あれから……。


俺と宮原は付き合う事になったんだ。


毎日、宮原はジャージを着て、バッティングを一緒にした。


「バレるから止めな?」


そんな言葉もお構い無しに。


俺達が付き合っているなんて、誰も知らなかった。


慣れない、野球の補助で授業中は2人共、爆睡状態!


そんな日が続いたある日。


「部員集めなきゃだね?」


練習の休み中、宮原は言った。

「ああ〜2人だけ練習しても、楓は女だしな?」


呼び名も、『晃と楓』に変わっていった。


そして。


俺達は、ポスターを何枚も書いて募集の声かけをした。


隣には、楓という彼女がいて、いつも支えてくれた。


そして、一つの目標に向かう勇気を教えてくれたのも楓だったんだ。


「マネージャーだもん!?」


笑いながら、言う彼女が頼もしかった。


そして!


一回去っていった仲間が数名、俺の前に戻ってきた時。


情けないけど、涙が出た。


日に日に、人数も増えて…!


またやっと、スタートラインに立てる日が来た。


すげー嬉しくて、もう二度と、強引で仲間の気持ちまで、無視するような事はしないと、頭を下げた。