政略的皇女は隣国の第2皇子に嫁ぐ

コツコツと足音が鳴り響く廊下を歩いて、テオドール様の執務室へやって来ました。

「こっ、これはエイルリス様!」

門番がいるようで警備は厳重なようですわね。
私が来るとは思わなかったのでしょうね。
とても驚いています。


「ご機嫌よう。テオドール様とお話をしたいのだけれど通していただけます?」

「それが…」


言葉に詰まっておりますわね。
ならば。


「正直に仰ってくれてもよろしいのですよ?私を中に入れるなと言われておりますでしょ?」


「し、失礼ながらその通りで…」


吐きましたわね。
まあ中々やってくれますわ。
第2皇子も扱いが難しいこと。
でも、こんなものでは私の手から逃れられないですわよ。


「テオドール様!私です!エイルリスですわ。少々お時間よろしくて?執務の休憩がてらお茶でもいかがです?あ、私がいては休憩になりませんかね?ふふふ」


「エイルリス様、そのような言葉にテオドール様が耳を貸すとでも…」



すると意外にも早く執務室のドアがガチャっと開きました。


「丁度休憩を挟もうと思っていたところです。本当に少しだけですよ。仕事が溜まってるんです」


私は顔さえ見れないと思っていたので唖然として言葉が出なくなりました。
私のこの様子に可笑しくなったのか、テオドール様は初めてふっと笑みを浮かべていました。

2日目にしてやられてしまいましたね…。

にしてもテオドール様はこんな風に笑うのですね…。
なんだか一発やられてしまったようで悔しいです。