君に出会えたから


4・気まずいディナーと訪問と

帰ってきて、自分の部屋にいると…

「ご飯よ~」

とお母さんに呼ばれた。今日は、どんなご飯だろう。

「いただきます。」

「召し上がれ。」

「…美味しい」

「よかったわ」

「…」

「…」

気まずい。何も共通でしゃべれる話題がないし、あまりしゃべることもない。

ただただ、テレビの音が流れてる。

ちょうどそう思ってたとき。



―――――――ピーンポーン―――――――



「こんな遅くに誰かしら?ちょっと持っててね。」

「うん」

良かった。ちょっとだけ安心する。…そう思うのも束の間。

「は~いって。ごめんなさい。どなたかしら?」

「あ、すみません。桜木奈津さんっています?」

え、この声もしかして。……山田君?!噓でしょ?!傘を取りに来たとか?!

私は、訳が分からないまま会話に耳を傾けた。

「え、まさか、奈津のか、彼氏?!!きゃあーー!!ちょっと待ってね。

あっ、明日休みだし、今日、泊まっていく?きゃあーー!」

「いいんすか?とりあえず奈津さんと話がしたいんすけど。」

「もちろん!ちょっと待ってね。奈津~!」

ヤバいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい~~~!!

なんで、泊まることに?別に、彼氏じゃないんだが~、どうしようどうしよう。

私の部屋で泊まるのかな?うちの家無駄に広いんだから、他の部屋だよね?ていうか、

お風呂入ってなくてよかった!メイク落としてないし。

ってそんなことより!いかなきゃだよね…

「は~い、なに~?」

少し高い声で。だって、クラスの男子がいきなり訪問だよ?!

少しは、意識しちゃうよ!

「え、や、山田君?!」

びっくりする感じを見せる、不自然じゃないよね?

「おう、ごめんな、いきなり、ちょっと確認したいことがあって。」

「それは別にいいけど、とりあえず上がって。」

「おう、ありがとう。」

「きゃあ~~、お母さん、山田君が今日泊まる分の布団ひいてくるね!ごゆっくり!適当にくつろいで」

うっ、おかあさ~ん、心で、思いっきりお母さんを恨む。てか、もう泊まる前提なんだ。

もう高校生なのに、何のんきに、男子を泊まらせようとしてるのよー!

「…」

「…」

気まずい、まぁ、なんか真剣そうな顔してたから、私の部屋連れてくか。

「あの、よ、よかったらなんだけど、私の部屋行く?」

「いいのか?ありがとう。ここだと話しにくいしな。」

「え?」

「いやなんでもない。案内宜しく!」

「え、あ、うん。」



私の部屋にて…

「適当に座って。」

うっ、普通に緊張。

「ありがと。」

何言われるんだろ。それはやっぱり気になる。

「あの、俺が今からいうことに、少し驚くかもしれないけど、

真剣に聞いてくれ」

「うん」

なになに?告白!……ってなんでそんな思考に、いやないない。期待するな私、

「桜木、お前、白血病なのか?」

え、

「え、?……何で知ってるの?」

心で思った言葉がそのまま出た。だって、なんで、知ってるかわからないんだもん。

「知ってる、ってことは、やっぱお前…」

「うん、白血病‶だった”」

「だった?」

「うん、もう大丈夫なの、だいぶ前だから。再発の検査も大丈夫だったから」

「そうか」

山田君は、ふっと息をついてもう一度息を吸った

「じゃあ、本題、桜木の母ちゃんの名前は桜木 美鈴か?」

「え、うん。そうだけど何で知って…」

「終わった。」

「え、何が何が?!」

いやいや人の母の名前知って終わったってなんだよ!?…おっと、口が悪くなっちゃった。

「担当直入に言う、俺は、父子家庭だった。お前は、母子家庭、俺らの、親同士が再婚を考えてる相手だ」

「は、?」

確かに、再婚者の事は聞いてたけど、まさかね、

「それと、今日から、ここで、同居だから。」

「は、い?」