君に出会えたから

2・雨の日

「あ、」

雨、降ってる。今日、予報見てなかったから傘ないや。どうしようかな。

でも、ちょっと、雨に降られたい気分かも、昔のこと思い出しちゃったんだよね。

外に出て濡れようとした、その時……「待って!!!」という声がした。

「桜木、傘ないのか?」

「え、あ、うん。山田君は?」

「俺?俺はあるよ。てか、折り畳み、一つ予備持ってるから、貸してやるよ!ほら!」

「わっ、っっと」

いきなり、カバンの中から出して、折り畳み傘を投げてきた。

「……」

「ま、別に使わなくても良いから。使わないなら、俺のロッカー入れといて!

じゃあな!!」

だんだん、彼、山田君の声が、遠ざかっていく。

「使わしてもらお。」

ポツ、ポツ、ポツ、ポツ。

雨の音が、心と頭に響き渡る。今日も、陰口、言われてたな。

『てか~、桜木さんって、ノリ悪いし、体育いつも見学してるよね。』

『そうだよね。グループには入ってるけど、仮って感じが半端ないよね』

『それなぁ~、体弱い子アピールうざいんだけど。』

『しかも、なんか休み時間も声掛けられるまで本読んでるしね~』

『もしかして、頭、悪いって気づいて、必死とか?』

『『きゃはははっ!!』』

『『マジ、ウケルわ~ははっ!』』



体育を休んでるのは理由がある。

元々、血のがん、白血病というものを患っていた。そのため、一応、体育を

休むように医者から言い渡された。

「ただいま~。」

「お帰りなさい~。」

お母さんは優しくしてくれはするけど、会話がない。

「お弁当。はい、ありがと。美味しかった」

「よかったわ。明日もいる?」

「いや、明日は食堂で済ませるから。」

「分かったわ。」

「じゃ、」

トットっトっ…

階段を昇ったら、自分の部屋に行って、遊ぶ準備をする。

遊ぶというよりか、みんなで、勉強って感じだけど。

グループのみんなといる時は、なんやかんやで楽しいけど。