秘密な恋愛

神社につくと、たくさんの人で賑わっていた。
周りには美味しそうな屋台も。


「あっ、おしるこあるよ!」
「買う?」
「うんっ」

冬の寒空の中。
暖かいおしるこが全身を温めた。


「おいしい〜」

​「本当、美味そうに食うな」

​佑陽はふっと目元を和ませると、空いている方の手で、
“ついてる”
と芽依の口元についていた餡子を取る。

「ありがと···」

「よくつけるよな、芽依」
「えっ?!そんなことないっ」
「いや、あるって。これで3回」

と、芽依をからかう佑陽。
その横で
“佑陽くんきらいっ”
と少し拗ねる芽依。
そんな芽依も、可愛いと思ってしまう。


​そうしているうちに、境内のスピーカーから新年の到来を告げるアナウンスが流れ始める。


​周囲の参拝客たちが一斉に声を合わせ、カウントダウンを始める。

​『5、4、3、2、1···あけましておめでとうー!!』

​ドーン、と夜空に新しい年を祝う花火の音が響き、どこからか除夜の鐘の厳かな音が重なる。


​「あけましておめでとう、佑陽くん。今年もよろしくね」

「こちらこそ。よろしくな」

と2人は周囲の新年を祝う歓声の中、幸せそうに笑いあった。