秘密な恋愛

「じゃあ次、俺な」
​そう言うと、佑陽はソファーから立ち上がり、
棚の引き出しから
一通の綺麗な封筒を持って戻ってきた。


​「封筒?」
(お手紙かな?)

なんだかドキドキしながら、
芽依はそっと封筒のシールを剥がして中身を取り出す。けれど、そこに並んでいた文字は、予想もしていないものだった。


​「温泉···宿泊券…?」

​ぽかんとする芽依に、佑陽は少し照れくさそうに
ふと笑う。

​「うん。春休みさ、一緒に行かね?」

「2人で···。···えっ、へっ··!?」

​驚きのあまり、芽依は変な声を上げてしまう。
付き合いたての今の芽依にとっては、2人きりの旅行なんて心臓が破裂しそうなほどの大イベント。


​「これ、結構高いところなんじゃ···。えっと、私、春休みまでにバイトしてちゃんとお金貯めるから!」

​高校生の自分には到底払えないような立派な宿泊券を見て、慌てて財布の心配をする芽依。
そんな芽依を見て、佑陽は可笑しそうに
ふっと吹き出した。