秘密な恋愛

咄嗟に芽依は電話を切ろうとすると

『切るなっ。···頼むから···』

「佑··」



『芽依。今どこ?』

「今?えっと···ママたちと旅行に··」



​まだ、嘘を続けようとしてしまう。
これ以上佑陽を騙したくないのに、本当のことを言うのが怖くて、芽依はぎゅっと目を閉じた。

​でも、そんな芽依の言葉を遮るように、
佑陽は少しだけ声を低くし


『···家。いるんだろ?』

怒っていない、落ちついた声。



ドク···と強く脈打つ鼓動。

「えっ·?ちが···」

『昼間。撮影現場の近くで、芽依の両親見かけた。··2人で行くって言ってたけど。』



「あっ···」


佑陽に嘘をついていたことがバレてしまった。
芽依は声を出したくでもでなかった。




佑陽は少し間をおいて
小さく息を吐き


『芽依』


いつものように
愛おしく芽依の名前を呼ぶ佑陽。


その声に
芽依の涙は溢れる。