秘密な恋愛

「なぁ芽依」
「ん··?」

「教える代わりに。なんかご褒美ちょうだい」

その言葉に
芽依は一瞬だけ
“前にも言われた事あるような”

と記憶は思い出せないものの、感じる。

「どした?」

少しだけ考え込む芽依に
話しかける佑陽。

「前にも、似たような事言われた気がして」
と、芽依は “気のせいかな” と軽く笑う。


(体育祭の時だな··)

佑陽は体育祭の時。
図書室でキスしたことを思い出し、
少しだけ目を細め、視線を逸らす。



「佑陽くん?」




(なんか。言うのもったいねぇな)

芽依が思い出してないからか、
あの時の芽依の反応を思い返すと
どこか黙っていたく、
少しだけ、いじわるな考えが浮かぶ。

佑陽は芽依へ視線を戻し
「気のせいじゃね?」
と笑いかける。

「そうだよね!あっ、それでご褒美って!··何欲しいの??」

芽依の言葉に佑陽は
「んー。物じゃなくてさ」

「··?」

「俺がして欲しい事。お願いしていい?」

「えっ··?佑陽くんの??」
「そ。」

ドキ···
(なんだろ、この感じ··)

少し余裕そうな、
なにか考えている佑陽の様子にどこか
ドキっとしてしまう芽依。


「佑陽くん··なんか変な事考えてる?」
じっと佑陽を疑うような視線を送る芽依。

「はっ?ひどくねぇ??」
「だって!そんな顔してたよ?」

「してねぇよ笑。」
そう言いながらも、どこか余裕そうに笑う佑陽。


「してた!」
少しだけ、ムッとした表情をし、
ふと視線を逸らす芽依。


そんな芽依の耳元に佑陽は触れ、
視線を自分へと向ける。

「芽依。約束な?」

(っ···目、逸らせない··)

近い距離。
真っ直ぐ見つめてくる
佑陽の目。
芽依の心臓がドクンと
大きく鳴る。

「ん··」
芽依は、小さく頷いた。