秘密な恋愛

そして二人は屋上へ向かった。

「芽依の弁当、食べるの久しぶりだな」
どこか嬉しそうな佑陽。

「えっと···味、合わなかったらごめんね? その、迷惑じゃなかったかなって···」

「なわけねぇだろ。めちゃくちゃ嬉しい」

トクン、と芽依の胸が鳴る。

お弁当箱を開けると

(これ···)

卵焼き、からあげ、和え物。
それは芽依が“はじめて”佑陽に作ったお弁当と、ほとんど同じ中身だった。


「佑陽くん?」
「···芽依が最初に作ってくれたのと、中身同じだったからさ」

「そうなの!?」
無意識なのか。
身体が覚えていたのか。
偶然にも同じだったことに、芽依は驚く。


「いただきます」
佑陽は一口、からあげを口に入れる。

(変わんねぇな。芽依の料理の味···)

懐かしくて、あたたかくて。
胸の奥がぎゅっと苦しくなる。


(···やべぇ。泣きそう)
目の奥がじんわり熱くなる。
その様子に気づいた芽依が慌てる。

「佑陽くん!? もしかして、味変だった···?」


「···いや。めちゃくちゃ美味いよ」
少し潤んだ目を隠すように、視線を逸らす。

「ほんと?」
「ほんと」

ぐっと涙をこらえ、軽く息を吐いてから

「やっぱ俺、好きだな。芽依の料理」
「えっ///?」