秘密な恋愛

ドキ···
「ほんと···?」
「ん。芽依がはじめて、俺の部屋来た時。その時もケーキ食べてさ。さっきみたいにクリーム付けてた」


記憶を思い出した訳では無いが、
記憶の欠片を感じたことに
芽依はどこか嬉しかった。

「そっか··」

「嬉しそうだな、芽依」

「嬉しいよ?ちゃんと覚えてないのに、私の中になにか残ってる気がして」

その言葉に佑陽の胸はキュッとなる。


「あっ記憶って。同じ事すると思い出す、ってよく聞くよねっ」

「同じ事··」
ふと佑陽の中で、
あの時の光景が思い浮かぶ。

あの部屋で、芽依とキスした事を。
あの時の光景が、 一瞬でよみがえった。

自分の部屋。
甘い匂い。
近づいた距離···触れた唇。


「···っ」
無意識に視線を逸らす。

「まぁ··聞くよな」
平然を装った声。 でも、どこかぎこちない返事。

「どうかした?」

「いや、別に」