秘密な恋愛

「矢崎〜、ちょといい?」

クラスメイトに呼ばれた佑陽。
「わりぃ、ちょっと待ってて」

「うん」

芽依は佑陽が来るのを待っていると


「あれ?芽依ちゃんいる」

「退院したんだ?大丈夫なの?」
と他クラスの男子が芽依に声をかける。


(えっと··誰だっけ··· )
芽依はどうしたらいいか迷うも

「うん、大丈夫だよ」
と軽く笑いかけ返事をする。

「1人なの?暇なら俺らのクラスの出し物見ない?」

(断らきゃ··)

「えっと今は··」
芽依が困った表情になっていると



「芽依」
と低く、でもどこか甘い声がし

グイっと芽依の腰に回された腕。


ドキ···
「佑···陽くん··」

気づけば、そのまま佑陽に引き寄せられる。


「わりぃ。芽依まだ本調子じゃねぇからさ。」


そう男子に伝える佑陽の目は

“芽依に近づくな”
と言っているみたいで
声をかけた男子たちは 表情が固まる。


「あ、そっか!ごめんな、芽依ちゃん」
と軽く謝りその場を後にする男子たち。


男子たちが去った後
ふと芽依に触れている事に気づく佑陽。

(俺、いつもの癖で··)

そっと佑陽は手を離し

「わりぃ。いきなり··」
と視線を外しながら呟く。


「ううんっ。ありがと、助けてくれて···」


芽依は、まだ心臓が落ち着かないまま。
腰に残る、さっきの感触。

ぐっと引き寄せられたの力強さ。


(守られた、みたい···)
と心の奥がキュッとする。


少し流れる沈黙の時間。

「あ、俺クラスの担当時間だからさ。··芽依も来るか?」

「うん」
と芽依は少し緊張気味に頷く。