秘密な恋愛

それから芽依と佑陽は
校内をプラプラと見て回る。

「芽依、なんか食べたいのある?」
「えっと···由奈がクレープ美味しいよって」
「あ〜。じゃあ向こうだな」


(なんか、こういうの楽しいな)
人の流れを抜けて並ぶ時間さえ、
どこか特別に感じ、楽しく思う芽依。


芽依はいちごのクレープを頼み
「佑陽くんは?」
「俺はいいや」



「いただきますっ」
一口食べた瞬間、ぱっと表情が明るくなる。
「おいしい!」

それを見て、佑陽が小さく笑った。
「良かったな?」

その優しい声に、胸がくすぐったくなる。

「美味しいから1口食べてみてっ」
芽依は無意識に、クレープを差し出していた。

(あっ···)
自分の言葉に気づいて、
芽依の顔が一気に熱くなる。


(私いま、なんて···)


「いいの?」
少しだけ目を細めて聞く佑陽。

「えっ/// うんっ、どうぞっ」

(なんか無意識に言っちゃった···)

芽依が持ったままのクレープに、
佑陽が顔を近づけて一口。

距離が、近い。
ほんの一瞬なのに、やけに長く感じる。