秘密な恋愛

「いっぱい···泣いてた」

芽依の言葉に佑陽は、
ふっと軽く笑うも、どこか切ない声で

「当たり前だろ···」

「芽依が、起きねぇんだから。」

ふと芽依の肩に顔を埋め

「···怖かった」
ぽつり、と吐き出すみたいに呟く。

「芽依がいないってだけで。俺、どうにかなりそうだった··」


芽依の指先が、小さく震えた。

(佑陽くん、本当に私のこと···)


でも、それでも

「ごめんね」
芽依は、また小さく謝ってしまう。

「佑陽くんのこと、思い出せなくて···」


佑陽は、ほんの少しだけ芽依から離れて、
芽依の顔を見た。

「芽依」
静かだけど、はっきりした声。

「謝るな。芽依は、悪くねぇ」
芽依の頬に落ちていた涙を、親指でそっと拭う。

「それに。今こうして、俺の声覚えててくれた」


芽依の手を取って、指を絡め

「それだけで、十分だよ」

そして
佑陽はそっと芽依の額に、キスを落とした。