秘密な恋愛

病室を出て、
ロビーのソファーに腰を落とす佑陽。

「なんで···」

“なんで俺だけ?”

その言葉ばかりが、頭の中をぐるぐる回る。

喉の奥が熱くて、息がうまく入らない。


「佑陽っ」
背後から、翔多の声。


佑陽は鼻をすすり、
ふっと、笑うように口元を歪める。

「俺さ···」
震える声。

「芽依が早く起きるようにって···毎日、声かけてた」

握った指先が白くなるほど、両手をぎゅっと握りしめる。


「やっと目を覚ましてくれてさ」
視界が滲む。

「めちゃくちゃ嬉しいのに」

そこで声が詰まった。
次の言葉が、出ない。