秘密な恋愛

(なんだよ、この感じ···)

胸の奥がざわざわする。

芽依が目を覚まして、嬉しい。
嬉しいはずなのに···

次の瞬間。
そのざわめきの正体が、はっきりした。


芽依とふと視線が合い···
なにか言いたそうに、芽依の唇が動く。

「芽依?」


そして芽依は、困ったように眉を寄せて

「だ···れ?」

病室に流れていた安心が、一瞬で凍りついた。


「だれ···って」
佑陽は、それ以上言葉が出ない。

「芽依っ?!わかるでしょ?!ちゃんと見て···!」
由奈が涙声で叫ぶ。

「芽依の大好きな、佑陽くんだよ?」

「ゆう···ひ··くん?」

名前は復唱するのに、
芽依の表情は困惑したまま。


「芽依、ほんとに、わからないの?」
芽依のママが震える声で尋ねる。

芽依は、申し訳なさそうに小さく頷いた。