秘密な恋愛

その瞬間、佑陽の胸の奥が熱くなる。
「芽依、わかるか···?」

佑陽の声に、芽依はまだぼんやりとしたまま。
けれど、唇がうっすら動いている。


佑陽は慌てて酸素マスクを少しだけずらし、
そっと頬に触れて、もう一度呼びかけた。

「芽依?」
そのとき


「···いて···」
かすれて、今にも消えそうな声。
芽依はゆっくりと息を吸い、

「···なかないで···」
ぽつりと呟いた。

うっすら、涙を流しながら。


「···っ」
その言葉だけで、
佑陽の目から涙が溢れ落ちた。

「良かっ···た」
声にならない声。
佑陽は堪えきれず、芽依をぎゅっと抱きしめる。
壊れないように、
やさしく···でも離したくなくて。