秘密な恋愛

翌日。
仕事を早めに切り上げた佑陽は、
息を切らしながら病院へ向かった。

少しでも芽依の傍にいたくて。


ガラッ
病室のドアを開けると、
昨日と変わらない光景が広がっていた。

機械の音。
眠る芽依。
動かない時間。

「···芽依」
佑陽はゆっくりベッドに近づいて、
そっと芽依の頬に触れる。

(···頼むから、起きろよ···)


その時

「あら、佑陽くん」
荷物を抱えた芽依のママが、病室へ入ってくる。

「こんにちは」
佑陽は反射的に立ち上がり、軽く頭を下げた。

「これ、芽依さんに」
佑陽は
小さな花束を差し出す。

「あら···素敵」
芽依のママは花束を受け取り、
ふっと優しく笑う。

「きっと芽依も喜ぶわ」
その笑顔が、どこか泣きそうで。
佑陽は喉の奥が熱くなるのを感じた。