病室を出た三人。
「ママ迎え来てくれたみたいだから、先帰るね」
そう言って、由奈はスマホを握りしめたまま立ち上がる。
「うん。おやすみ」
芽依のことが心配でたまらない顔の由奈の頭を、翔多が軽く撫でた。
病院のロビー。
静かな空気の中で、
佑陽はソファーに座ったまま動けずにいた。
「飲む?」
翔多が自販機の飲み物を差し出す。
「あぁ···」
翔多は佑陽の隣に腰を下ろし、
少し間を置いてから口を開く。
「芽依ちゃんさ··交差点渡ろうとした時、信号無視の車にぶつかったらしい」
「···」
「でさ···」
翔多は、続きを言うのを躊躇った。
佑陽は翔多へと視線を送り
「なに?」
翔多は息を整えてから、ゆっくり続ける。
「その時、偶然近くにいたらしいんだよ。芽依ちゃんの元彼···拓海ってやつ」
(拓海?)
佑陽の目が、すっと鋭くなる。
「なんでそいつが関係あんの?」
翔多は少し間を置いてから言った。
「···助けたの、そいつみたいでさ」
「は?」
「腕引っ張って、芽依ちゃんを車から避けようとしたらしい」
「もしそのままだったら···芽依ちゃん、即死だったって」
その言葉を聞いた瞬間。
ドクン、と胸の奥が強く脈打った。
「即死····?」
呟く声が震える。
指先が冷えていく感覚。
(···芽依が、死んでた?)
そんな現実、想像しただけで息が詰まる。
翔多は佑陽をちらりと見る。
「···複雑だよな 佑陽からしたら、さ」
「ママ迎え来てくれたみたいだから、先帰るね」
そう言って、由奈はスマホを握りしめたまま立ち上がる。
「うん。おやすみ」
芽依のことが心配でたまらない顔の由奈の頭を、翔多が軽く撫でた。
病院のロビー。
静かな空気の中で、
佑陽はソファーに座ったまま動けずにいた。
「飲む?」
翔多が自販機の飲み物を差し出す。
「あぁ···」
翔多は佑陽の隣に腰を下ろし、
少し間を置いてから口を開く。
「芽依ちゃんさ··交差点渡ろうとした時、信号無視の車にぶつかったらしい」
「···」
「でさ···」
翔多は、続きを言うのを躊躇った。
佑陽は翔多へと視線を送り
「なに?」
翔多は息を整えてから、ゆっくり続ける。
「その時、偶然近くにいたらしいんだよ。芽依ちゃんの元彼···拓海ってやつ」
(拓海?)
佑陽の目が、すっと鋭くなる。
「なんでそいつが関係あんの?」
翔多は少し間を置いてから言った。
「···助けたの、そいつみたいでさ」
「は?」
「腕引っ張って、芽依ちゃんを車から避けようとしたらしい」
「もしそのままだったら···芽依ちゃん、即死だったって」
その言葉を聞いた瞬間。
ドクン、と胸の奥が強く脈打った。
「即死····?」
呟く声が震える。
指先が冷えていく感覚。
(···芽依が、死んでた?)
そんな現実、想像しただけで息が詰まる。
翔多は佑陽をちらりと見る。
「···複雑だよな 佑陽からしたら、さ」



