秘密な恋愛

数日後、
放課後の帰り道。

芽依は、いつも通り由奈と別れてひとりで歩いていた。

夕方の空は少しだけ冷たくて、
吐く息が白くなるほどじゃないけど
秋の匂いがした。

(今日は遅いのかな、佑陽くん…)
そんなことを考えながら、芽依は交差点へ向かう。

赤信号。
車の列が流れ、
信号待ちの人も何人か並んでいた。

(··あれって芽依?)
芽依を見かけたのは拓海。


青信号に変わり
芽依はそのまま、
一歩踏み出す。

その時。

「芽依」

背後から名前を呼ばれて、
芽依の身体がピクリと止まった。

(この声…)

「拓海くん…?」
芽依が振り返った、その瞬間