秘密な恋愛

「まさか芽依がいると思わなかったな」

「私こそ…拓海くん来るとか思わなかったよ?」
普通を装ってるつもりなのに
胸の奥はずっとドキドキしていた。

自然と拓海が芽依の隣に座る。

その瞬間、芽依の頭の中に
忘れたはずの記憶が、ぐるぐると蘇り

(やだっ…落ち着いて…)

「芽依、なんか雰囲気変わった?」
「えっ!? そ、そうかな?」
拓海が距離を詰めてくるたび、
喉の奥がきゅっとなる。


すると、それを聞いていた由奈が
わざと明るく、
「だって芽依さ〜、めちゃくちゃラブラブな彼氏いるもんねーっ」

その言葉、“彼氏”の部分だけを
妙に強調して言う由奈。

「ちょっ…由奈っ」

芽依が慌てる横で、由奈は笑ってるのに
目だけは拓海に
“芽依に近づかないで”と言っている。