秘密な恋愛

そんな芽依をみて
“はぁ···”

と花菜は深くため息をつき

「··会見の時の表情。あんな表情··私には1度だってみせてくれなかった」

そう呟く花菜はどこか寂しそうだった。

「悔しいけど、芽依ちゃんにはそれができるんだね」


芽依は、その言葉に胸がきゅっとなる。

花菜の横顔は
さっきまでの鋭さがなくなっていた。

芽依は一度、視線を落としてから
そっと口を開く。

「それは··」

花菜は、ふと芽依の方へと視線を向ける。

「佑陽くんが、ちゃんと私を見てくれていたから。··だから私も、佑陽くんを見てた」

そう話す芽依の表情は
佑陽が会見で話した時と同じ幸せそうな表情。


その瞬間、花菜の中で
“負けた”
という言葉が浮かぶ。

「···佑陽は幸せだね」
花菜は伝票を持ち

「芽依ちゃん。もしハルがモデルとして落ちるような事があったら。··私許さないから」

そういい、その場から離れた。