秘密な恋愛

「ハルじゃなくて。本当の俺をさ。あいつは見ようとしなかったんだよ。その頃から思ってた。花菜の隣にいる俺、ずっと息してねぇなって。ハルのままでいないとダメなんだって。」

微かに震える佑陽の手を
そっとキュッと握る芽依。

「ちゃんとみて欲しくて。話した時もあった。けど、出てきのは全部俺を正そうとするような事ばっかだった。」

「分かってんだよ。花菜が言うことも正しいって。あの時の俺は、1番頑張んねぇといけない時期だったし。プロ意識とか。そんなの分かってた。」


芽依は、何も言わず
静かに佑陽の話しを聞く。
言いたいことはたくさんあるけど
今はちゃんと佑陽の話しを聞いてあげたい芽依。


「俺さ…“ハル”じゃなくて。佑陽として。見てほしかっただけなんだよ。弱いとこも、迷ってるとこも含めて。それでもいいって··。でも、俺を“理想のハル”しか求めてないってわかった時。もう無理だって思った。」

佑陽は、芽依の手をそっと握り直す。

「だから、離れた。俺が俺でいられなくなる前に」