今宵、シンデレラのベールの秘密。

「でね……その人、私の大切な人だったの。だから…早く解放してあげなきゃって…」


「でもね……なかなか婚約する覚悟が出来なくて……最低、だよね…私…あはは」


目には涙が浮かんでいるのに必死に笑顔で俺を見つめてくる天寧。


……なんだか痛々しくて婚約者、とか言う奴に無性に腹が立った。


天寧は最低なんかじゃない。


大切にしたい。ずっと…笑っていてほしい。


心からそう思った。


そっと引き寄せるとできるだけ優しく抱きしめた。


幼なじみとは近いようで遠い。


いつ恋に落ちたかだなんてもうわからない。



ずっと昔から好きで、愛してる。そんな存在。


……―天寧は俺の事なんてどうも思ってない。


ただの幼馴染。