今宵、シンデレラのベールの秘密。

「お嬢様、本当に大丈夫ですか…?」



車から降りて少しふらついた私を見て運転手さんが口を開いた。


「本当に…大丈夫、なので……」



少し……だるい気がするけれど……大丈夫、なはずだ。


「そうですか……何かありましたら、ご連絡してくださいね」


そう言って運転手さんはいつもように見送ってくれた。


今日は…いろんな人に心配されてしまった。



気をつけなきゃ……。


「天寧?」


いつもの声がして振り返る。


イヤホンを片耳に付けてポッケに手を入れたまま。


「おはよう、悠くん……」


「…顔色悪い……」


悠くんまで…っ…


「そ、そう?そんなことないよ、ほら、いつも通り!」


にこっと笑いながら手を広げてみる。


そういうと少し寂し気な顔をしてからふわり、と抱きしめられる。


漣さんや翔さんとは違う昔からの香りに思わず頬が緩まった。



「嘘ばかり……」