今宵、シンデレラのベールの秘密。

お父さんの隣に座る黒崎先輩は無表情だった。


「…予備?」


確か……予備も…用意した、ってお父様が……



「うん。本命の椎名グループの子とうまくいかなかったときの……予備」


静かな部屋にやけにその一言が鮮明に響いた。


……そん、な…。


予備だなんて……黒崎先輩は…どんな、気持ちで……。


……辛い、に決まってる。


自分が予備に出されるなんて。


自分の恋もできずに……それなのに…予備、だなんて。


黒崎先輩は……黒崎ホールディングスの息子さん、だったんだ……。



そっか、だから……今まで…



全ての点と点がつながったように線が結ばれていく。