今宵、シンデレラのベールの秘密。

「天寧さま、失礼いたします」


「うん、どうぞ」


外から高橋さんの声がかかった。


「おはようございます、天寧さま。今日は婚約者様とのパーティーですね」


そうだ……今日は…。


私……ほんとに…婚約するのかぁ…。


じわりと涙が浮かんだ。


振り切るように頭を振ってもう一度高橋さんを見た。


「……うん」


すると高橋さんは私をじっと見ると黙り込んだ。


「……本当にいいのですか。婚約したら…もう変えられないのですよ?」


気を遣うようにそっと語り掛けるようにそう言った。


だって……私が…お父様とお姉ちゃんのためにできることは…もう…。


これしかないんだもの……っ。


「っ……うん…」


「そう、ですか…」