今宵、シンデレラのベールの秘密。

そう言いかけると頭にぽん、と大きな手が置かれた。


相変わらず無表情だけれど、そこには見え隠れしている優しさがあった。


「…黒崎先輩って…優しいですよね…」


すると、黒崎先輩が驚くように目を見開いた。


あ…え?わ、私…今、声に出てた…!?


「あ…いや…そ、その…ただ……そう、思って…」


一瞬うつむいた後、



ふわり、と体が覆われた。


だ、抱きしめ…られてる…?


あった、かい…。


誰かに抱きしめてもらったのなんていつぶりだろう。


その力は思ったより強くて、まるで…


”離さない”かのように強くて、でも優しいものだった。


「……っ好きだ…」


そう、聞こえたのはきっと気のせい。