今宵、シンデレラのベールの秘密。

嫉妬、憎しみ、独占欲。


そんな可愛いもんじゃない。


だけど、知っている。長い時間見てるとわかる。


どんな時に彼は怒りという名の瞳をするか、どんな時に憎しみの瞳をするか、どんな時に淋しそうな瞳をするのか。



だんだんと痛いほどわかるようになる。


「………いい加減、奪えばいいのに。あのクソ社長から解放してあげたいとか、思わないわけ?」



「……あと少しだ。あと少しで……解放される。天寧は…っ」


そういってうつむいた顔は彼ではないのではないか、と思わせるほど感情が混じり合って……哀しそうでも、淋しそうでも、怒りでも、何でもなかった。



一人の人間をここまで一人の人間は変えてしまったのか。


彼と彼女の過去には、何があったのか。


その瞳を見れば、きっと踏み込んではいけないものなのだと気づかされる。


恋でも、”愛でも、何でもない歪み切ったものは崩れる、ということを知らない。


”愛”を知らない。



世界を知らない。



”人”を知らない。




本当、不思議でしかない。