ロマンスに、キス




「それより、お前ちゃんと食べてる?痩せてね?」

「食べてるよ」

「お菓子ならいくらでもあるけど。ほら、この前の」



わざとだ。絶対わざと言ってる。からかった反応を見たいだけ。ほんとむかつく。



「お菓子食べないって言ったでしょ」

「じゃあ、あののど飴食べた?どうだった?」



ああ、そこか。あの、やたら強いミント味のやつ。普通のど飴ってもっと優しい味にするもんじゃない?あれはもはや刺激物。



「まだ、食べてない」

「食べたら教えろよ」



なにそれ。のど飴ひとつでなにをそんな気にしてんの。

そう思ってるうちに、佐野はひょいっと片手を上げて歩いていってしまった。

背中を見送りながら、つい小さくため息。

変なやつ。ほんとに。